不整脈は、心臓のリズムや速度が異常になる状態を指します。正常な心臓は一定のリズムで拍動しますが、不整脈が起こると心臓の拍動が速すぎたり(頻脈)、遅すぎたり(徐脈)、不規則になったりします。不整脈は、一時的なものから、より深刻な健康問題を示すものまで様々です。
不整脈の原因は多岐にわたります。心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能異常、ストレス、喫煙、過度のアルコール摂取、カフェイン、薬剤の副作用、電解質の不均衡などが挙げられます。また、加齢によっても不整脈のリスクは高まります。
不整脈の症状には、動悸、胸の痛み、息切れ、めまい、失神などがあります。しかし、症状を感じない場合もあり、健康診断や他の医療検査の際に偶然発見されることもあります。
不整脈の治療は、その種類や原因、症状の重さによって異なります。軽度の場合は、生活習慣の改善やリスク因子の管理だけで十分なこともあります。薬物療法では、リズムを正常に保つための薬や、心拍数をコントロールする薬が使用されます。重症の場合は、カテーテルアブレーション(異常な電気信号を発生させる心臓組織を焼灼する処置)やペースメーカーの装着が必要になることもあります。
不整脈の予防には、健康的な生活習慣が重要です。バランスの取れた食事、定期的な運動、ストレス管理、禁煙、適度なアルコール摂取、適切な体重の維持が推奨されます。また、定期的な健康診断で心臓の状態をチェックし、高血圧や糖尿病などのリスク因子を管理することも重要です。